「グーグルのターゲットは次の10億人」 「2006東京国際デジタル会議」でオミッド・コーデスタニ上級副社長

2006年9月11日 熊野 信一郎
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20060911/109596/?ST=nboprint

 「ネット人口はまだ10億人しかいない。我々は次の10億人を狙うが、そのステージで重要なのは携帯端末への対応だ」

 9月8日、「2006東京国際デジタル会議」で講演したグーグルのオミッド・コーデスタニ業務開発兼営業担当上級副社長は、携帯端末によるネット利用の広がりが大きなビジネスチャンスであることを強調した。

 既にグーグルは日本ではKDDIと提携して携帯電話を使った検索サービスにも力を入れている。コーデスタニ副社長は「欲しいときにすぐに情報を手に入れられる携帯端末は、インドや中国などの途上国を中心に、世界の多くの住人がモバイルデバイスをコンピューターとして使い始めている」と、BRICs市場など新興市場でこうした市場が有望であるとした。

 また、「以前は特定のソフトウエア企業が大型で重いアプリケーションを開発してきたが、グーグルはその構図をひっくり返す。現在、ソフトウエアは開発段階からユーザーが参加し、コントロールするようになった」と語った。

 グーグルが最近力を入れている企業向けサービスでは、マイクロソフトが最大の競合相手となる。そのライバルを引き合いに出し、ビジネスモデルやサービスの発想がまったく反対であることを強調、同分野の攻略に自信を見せた。
日経ビジネス 熊野 信一郎)