Movable Type を始める前に設定しておきたい 10 の項目
Posted at January 22,2007 12:30 AM
http://www.koikikukan.com/archives/2007/01/22-003030.php
Movable Type を初めてご利用になる方のために、「これだけは最初に設定しておきたい」という 10 項目を挙げてみました。1項から8項は設定の流れを考えて順序づけをしました。最後の2項目の優先度は低いですが、「そういう機能もあります」という意味で掲載しています。
「全てが必須」という意味ではありません。不要と思われる項目はスキップしてください。
1.管理画面を「詳細モード」に切り替える
Movable Type の管理画面は「基本モード」と「詳細モード」の2種類があり、デフォルトは「基本モード」になっています。この状態では基本設定とプラグインの一覧しか表示されないため、コメント・トラックバックの受信設定や後に述べるアーカイブページのパス等や拡張子が変更できません。
ということで、管理画面左の「設定」をクリックし、次のページ右上にある、「基本モード」のリンクをクリックして「詳細モード」に切り替えておきましょう。
2.アーカイブ用ディレクトリを作成する
Movable Type では再構築(ページの生成)を実行すると、メインページの他、各アーカイブページ(カテゴリー・アーカイブ/月別アーカイブ/エントリー・アーカイブ等)が生成されます。これらのページはメインページのあるディレクトリ直下に作られます。例えば 2007年1月の月別アーカイブは 2007/01/index.html となります。
月別アーカイブだけなら良いですが、カテゴリー・アーカイブはカテゴリー別にディレクトリが生成されるため、デフォルト状態で再構築すると、メインページのあるディレクトリがアーカイブページ用のディレクトリだらけになります。
ということで、アーカイブ用ディレクトリ archives を作成することをお勧めします。
1項で新しく表示されたメニューより「公開」をクリック
次のページで「アーカイブの設定」のチェックボックスをチェックして、その下に表示された「アーカイブURL」「アーカイブ・パス」を設定。設定内容は、そのすぐ上に表示されている「サイトURL」「サイト・パス」に任意のディレクトリ名(ここでは archives)を末尾に加えます。
設定したらページ一番下にある「変更を保存」をクリック。
3.拡張子を .php にする
Movable Type では、PHP が利用できることを前提としたユーザ独自のカスタマイズ(モジュール化、ページ分割やパンくずリスト等)がいくつかあります。
Movable Type をある程度使いこなし、これらのカスタマイズを利用する段階になってファイルの 拡張子を .html から .php に変更すると、あるページが他のサイトからリンクされている場合、その URL はデッドリンクとなります。また Google 検索結果にも影響があると思われます。
インストールして、使い始めたばかりの状態では PHP は無関係かもしれませんが、いずれ利用する可能性があることを考え、拡張子を php にしておくことをお勧めします。*1
メインページの拡張子を変更する場合は、管理画面左の「テンプレート」をクリック。次のページで「メインページ」のリンクをクリック。
テンプレート編集画面上にある「出力ファイル名」を index.html から index.php に変更し、「保存と再構築」をクリックします。
インデックス・テンプレートにある「アーカイブページ」も同じ要領で変更してください。
アーカイブページの拡張子を変更するには、管理画面左の「設定」をクリックし、次のページ上にあるメニューより「公開」のリンクをクリックし、次のページで「アーカイブの拡張子」を html から php に変更します。
なお PHP化した場合は、「HTTP/1.1 の「条件付きGET」を利用して PHP ファイルアクセスによるサーバ負荷を削減する」の設定を併せて行うことを強く推奨します。
4.エントリー・アーカイブのパス・ファイル名を変更する
エントリー・アーカイブは、「パーマリンク」と呼ばれる、個別記事に紐づけられた URL が割り当てられるページです。このエントリー・アーカイブの URL はできる限り永続的である(=URLが変わらない)ことが望ましい訳です。
ところが、デフォルトの状態でエントリーを投稿した場合、ファイルの URL はパーマリンクとするにはあまり相応しいものではありません(関連記事「エントリー・アーカイブファイル名の不具合を解消する」)。
ということで、エントリー・アーカイブのファイル名にはエントリー作成年月日時分(秒)がよく使われています。いわゆる「
タイムスタンプ」をファイル名に利用することで、バックアップからブログを作り直した時も同じ URL を再生することができます。
変更方法は、管理画面左の「設定」をクリックし、次のページ上にある「公開」をクリック。
ページ一番下にある、「アーカイブ・マッピング」の「エントリー」欄の「出力フォーマット」のプルダウンメニューを開いて、一番したの「カスタマイズする」を選択。
出力フォーマット欄が手入力できるようになるので、下記を設定。
%y/%m/%d%h%n%s%x
設定後、「変更を保存」をクリックします。
5.更新Pingを設定する
更新 Ping は、エントリーを新たに投稿した時に「ブログを更新しましたよ」というお知らせを外部に通知するための仕組みです。
Google 等の検索でもサイトを訪問される方はいますが、検索結果に反映されるまでにはタイムラグがあります。この更新 Ping を使った通知を行うことで、より迅速にあなたのブログの更新が外部に知らされ、他の方の目に触れる機会が増えることでしょう。
設定方法は、まず管理画面左の「設定」をクリックし、次のページ上にある「新規投稿」をクリック。
「更新を自動通知する先」のチェックボックスをすべてクリックし、さらにその下のテキストエリアに更新 Ping 送信先の URL(後述) を設定します。URL を複数設定する場合は改行をいれてください。
6.スタイルシートの自動再構築を無効にする
インデックス・テンプレート(メインページ等)には、それらの再構築を行った時、同時に他のインデックス・テンプレート、例えば RSS 2.0(index.xml)の再構築をする・しないというオプションがテンプレート毎にあります。つまり、エントリー投稿等で Movable Type が自動的にメインページやエントリー・アーカイブ等を更新した時に「何を自動生成しますか?」という制御ができます。
インデックス・テンプレートについては、デフォルト状態では全て自動生成対象になります。
このインデックス・テンプレートの中には「スタイルシート」もありますが、スタイルシートはインデックス・テンプレートの再構築と連動して再構築される必要はありません。静的な情報しかないためです(ただし1度は必ず再構築し、物理的なファイルを生成してください)。
自動生成を無効にすることで Movable Type の再構築処理を僅かながら減らすことができます。
無効にするには、管理画面左の「テンプレート」をクリックし、次のページにある「スタイルシート」をクリック。
次の編集ページ右上にある「再構築オプション」のチェックをはずし、一番下の「保存」をクリックします。
7.コメント/トラックバックを無条件に受信する
Movable Type の機能のひとつに、コメント・トラックバックがありますが、Movable Type をインストールした直後は、投稿したコメント・受信したトラックバックは、管理者が承認しないと公開されない状態になってしまいます。したがって、とりあえず動作確認したいという場合は、一旦無条件に受信できる設定にするといいでしょう。
ちなみに、デフォルト状態でコメントを投稿すると、承認待ち画面にジャンプします。そして管理者はそのコメントを公開する場合、承認作業が必要になります。またデフォルト状態でテンプレートを入れ替え、コメント投稿すると同様に承認待ち画面にジャンプしますが、テンプレートを一気に入れ替えないと承認待ち画面のスタイルが崩れ、戸惑うおそれがあります。
ということでデフォルト状態では色々面倒なので、個人的には承認機能については後で設定して少しずつ覚えていけば良いと思います。
変更方法は、まず管理画面左の「設定」をクリックし、次のページ上にある「コメント・トラックバック」をクリック。
コメントについては、「投稿を受け付ける条件」で「すべて」を選択(デフォルトでそうなっていると思います)、
また、「即時に公開するコメント」で「すべて」を選択、
トラックバックについては、「トラックバックを受信」をチェック(デフォルトでそうなっていると思います)、そして「事前確認」のチェックを外してください。
すべて設定したら一番下の「変更を保存」をクリックしてください。
8.エントリー投稿画面をカスタマイズする
デフォルトのエントリー投稿(および編集)画面では、タイトルと本文、そして公開する・しないの3種類の設定しかなく、
* カテゴリー
* 概要
* 追記
* タグ
* コメント・トラックバックの受信設定
等の制御ができません。特にカテゴリーやタグはエントリーを公開する時に同時に設定しておきたい項目です。
これらを表示させるには、管理画面左の「新規エントリー」をクリックし、エントリー投稿画面下にある「画面の表示設定を変更」のリンクをクリック
表示されたポップアップ画面で、表示させたい項目を選択・保存します。「カスタム」を選択すると、項目毎に表示・非表示を設定できます。
あと、ポップアップ画面下にある「アクション・バー」は「両方」を選択しておくと、エントリー編集画面のフォームボタンがテキストエリアの上下に表示されて便利です。
9.コメントに TypeKey を利用する
TypeKey はコメント投稿におけるオンライン認証システムです。Movable Type のコメント投稿でこのオンライン認証を有効にして、コメント投稿者をTypeLey 認証者だけに制限すれば、スパムコメントを防ぐことも可能です。
詳細な説明は省略しますが、この機能は早めに設定しておいた方がいいでしょう。
まず、TypeKey アカウント新規作成のページで TypeKey のアカウントを取得します。
その後、管理画面左の「設定」をクリックし、次のページ上にある「コメント・トラックバック」をクリック。
「認証サービスの設定」をクリック。
TypeKeyのログイン画面が表示されるのでログイン(この画面はスキップされるかもしれません)。
次の画面で「return to Movable Type」のリンクをクリック。
元の画面のテキストエリアに認証用トークン(乱数)が入力されていればOKです。
この後、「変更を保存」をクリックし、ページ上に表示された「インデックス・テンプレートの再構築」を必ず行ってください。
10.クリエイティブ・コモンズ ライセンスを設定する
著作権表示をするのもいいですが、他での著作物の利用を明示的に認めたい場合は「クリエイティブ・コモンズ ライセンス」が有効です。
これを設定するとサイドバー下にクリエイティブ・コモンズのバナーが表示され、それをクリックするとサイトの著作物に関する利用条件が表示されます。
設定方法は管理画面左の「設定」をクリックして、次のページ一番下にある「クリエイティブ・コモンズ・ライセンス」の「ライセンスを設定する」のリンクをクリック。
ポップアップウィンドウが表示されるので、利用条件とライセンスの管轄地を選択して、「ライセンスを選ぶ」をクリック。
ライセンスが適用された旨の表示がされるので、一番下の「proceed」をクリック。
元の設定画面に設定されたライセンスが表示されます。
「変更を保存」をクリックするとバナーも表示されます。バナー画像は利用条件によって異なります。
設定した後で利用条件を変更したい・ライセンスを削除したい場合は、管理画面に表示されたバナー下にあるリンクをクリックしてください。
以上です。
その他、「テンプレートをファイルで保存する」というのも候補に挙げてましたが、カスタマイズ前の状態ということで除外しました。