トランスコスモスがWeb広告代理の新サービス、7月にも開始

http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20060526/239126/
 トランスコスモスは早ければ7月にも、新しいWeb広告代理サービスを開始する。グーグルの「AdWords」など、消費者が検索サイトを利用した際に入力したキーワードに関連する広告を表示する「リスティング広告」を対象にしたもので、Webページ上での広告提示位置を決めるキーワードと広告料金の決定を自動化することで、広告の投資対効果を最大化できるという。
 新サービス「リスティング広告ROI最大化ソリューション」は、キーワード候補の選出と、入札金額の提示を独自システムを利用して半自動化するもの。キーワードの選出では、広告したい商品・サービスに関連したWebサイトから数万個のキーワード候補を抽出し、それらの組み合わせを検索サイトなどが公開している検索実績と照合する。検索頻度の高いキーワードを数十個に絞り込んだ後、トランスコスモスが不自然なものを排除して広告主に提案する。
 入札額については、1週間ごとに各キーワードに対する入札額を変更しながら最適な金額に近づける。入札額とその額で表示される順位、広告のクリック数のデータを蓄積し、1クリック当たりの入札額が最も安くなるような入札額を1週間ごとに算出。それに基づいてトランスコスモスが実際の入札額を変更する。データが蓄積されるにつれ、投資対効果が最大になる入札額に近づくとしている。
 リスティング広告では、Webページのどこに広告が表示されるかは、広告を表示するためのキーワードと、広告主が入札で決めるクリック当たり単価で決まる。「これまでは、広告代理店の営業担当者が勘と経験を基に決めていた」(桐生学サービス企画部企画課シニアビジネスアーキテクト)。新サービスを使えば、「営業担当者が考える場合に比べ、キーワード選出の漏れや、投資対効果が小さいキーワードを登録し続けるといったことを防げる」(同)という。
 トランスコスモスは今後、これまでのリスティング広告では効果を得られなかったと考えている広告主に売り込む。サービス料金は未定。
(矢口 竜太郎=日経コンピュータ)[2006/05/26]